近年、美容師でも毛髪診断が難しいほどお客さんが抱く髪のダメージは複雑化し続けています。
状態を的確に把握し、今髪にとって必要な成分はなにか、どうすれば効果が持続するのかを判断しなくてはなりません。
美容室で行うトリートメントでは塗布の順番や部位、薬剤の量などを工夫しています。それにより髪の内部と外部とを修復しながらコンディションをベストな状態へと整え、自宅でも扱いやすい髪にすることができるのです。

一方、ドラッグストアやスーパーなどで購入できるトリートメント剤のほとんどが髪の表面を保護することだけに重点をおいています。
サロンのように内部の補修まではできず、艶がすぐに落ちてしまうケースも多いようです。
また、髪の状態が悪く傷みすぎていると、市販のものでは効果が感じられないという人もいます。
根本からのケアは、毎日のスタイリングを楽にし、本当に美しい髪を手に入れるために大切なことといえます。

市販のトリートメント剤と比較すると、サロンのものは長持ち。
といっても、髪のコンディションを最高に保つためには定期的な来店が必須です。もっとも理想的なのは、1か月～1か月半に1度くらいのペースです。
ただし現在の髪の状態が悪いかも、という人は注意してください。枝毛・切れ毛がある場合は3週間に1回、ぱさつきやふくらみ、うねりがみられるなら1か月に1回を目安にしましょう。
また、施術はカラーやパーマと同時にするのがおすすめです。ダメージを受けやすいアルカリ性に傾いた髪にトリートメントを受けることで、正常な状態である弱酸性に戻してくれます。
補修と予防はもちろん、カラーやパーマが持続する効果も期待できます。